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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻7号

1989年07月発行

文献概要

臨床経験

先天性内反足軟部組織解離術におけるシンシナチ皮切の小経験

著者: 飯坂英雄1 門司順一2 安田和則2 青木喜満2 大関覚2 宮城登2 木村敏信2

所属機関: 1北海道大学医療技術短期大学部 2北海道大学医学部整形外科

ページ範囲:P.885 - P.887

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 抄録:先天性内反足に対する軟部組織解離術を行う場合,皮切のデザインは良好な術野を得るばかりでなく,術中得られた矯正位を損なうことなく後療法に円滑に移行する上にも大切である.以上の目的でシンシナチ皮切を追試した.症例は初回手術例10例13足,再手術例6例11足で平均術後経過観察期間は1年2カ月であった.本皮切では足関節,距骨下関節及びショパール関節の十分な展開が得られ,目的とする手術操作が容易に行われた.初回手術例では手術創の治癒には全く問題は無かった.再手術例4足で前回の手術瘢痕と本皮切とが交わる部分で創縁の部分壊死を生じたが,いずれも保存的に治癒した.当初危惧されたアキレス腱の延長の困難性も手技上の配慮で目的の延長量は可能であった.X-線学的評価は短期の経過であるがほぼ満足している.今後広く用いられる皮切であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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