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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻8号

1989年08月発行

文献概要

臨床経験

Idiopathic chondrolysis of the hipの1例

著者: 伊藤康夫1 井上一1 赤沢啓史1 田辺剛造1

所属機関: 1岡山大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.969 - P.971

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 抄録:股関節のchondrolysisは,大腿骨頭辷り症,外傷,リウマチ性疾患の一症状あるいは合併症として知られている.しかし,これらの疾患をともなわないものを1970年にJonesが9例報告して以来,idiopathic chondrolysis of the hip(以下ICHと略す)として約60例の報告がみられる.本邦では,柘植の発表以来我々の症例を入れ10例の報告がある.今回,本疾患と思われる1症例を経験し,4年間経過を観察できたので,鑑別診断を含め検討した.症例は20歳,女性.16歳の時50m走った後に左殿部痛出現.全身状態良好で炎症所見なく,血液生化学検査に異常を認めなかった.軽度の痺痛と可動域制限がありX線にて関節裂隙好きの狭小化を認めた.以後,過度の運動を避け半年毎の外来検診を行って,発症後4年の現在特別な疾患の併発はなく,臨床症状の増悪はみられていない.諸家の報告をふまえ,本症例はICHと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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