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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科24巻9号

1989年09月発行

文献概要

論述

脛骨外側顆剥離骨折の病態—膝靱帯損傷との関連を中心に

著者: 吉田顕1 安田和則2 斉藤裕1 大越康充1 計良基治2

所属機関: 1函館共愛会病院整形外科 2北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1033 - P.1041

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 抄録:膝外傷1167例中,脛骨外側顆剥離骨折は新鮮例が18例,陳旧例が17例存在した.新鮮18例中,14例(78%)に外側支持機構以外の合併靱帯損傷を認めた.その68.6%にACL損傷が,20%にPCL損傷が,8.6%にACL・PCL両者の損傷が合併していた.十字靱帯損傷の側から見ると,全ACL損傷の12.6%,全PCL損傷の10.6%,ACLおよびPCL合併損傷の17.6%に本剥離骨折が存在した.X線写真上本骨折を認めた時は,複合靱帯損傷との合併率が高いことを念頭においた注意深い診察が必要である.また新鮮例のX線写真像を4つの型に分類した.IaおよびIb型は保存療法で,IIaおよびIIb型は手術的治療で良好な骨癒合と外側支持機構の修復が得られた.この脛骨外側顆剥離骨折の分類は,受傷機序の理解と治療法の決定に有用と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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