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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻1号

1990年01月発行

文献概要

論述

内側型変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術の長期成績―術後10年以上経過例の検討

著者: 安田和則1 青木喜満1 冨山有一2 原理恵子1 土田隆政1 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道整形外科記念病院

ページ範囲:P.3 - P.10

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 抄録:内側型変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術(HTO)後10年以上経過した40人45膝を追跡調査した.性別は男性10人11膝,女性30人34膝,手術時年齢は平均59.8歳,経過観察期間は10年から15年1カ月,平均11年3ヵ月であった.手術はCoventryの楔状骨切り術を行い,固定はA-O創外固定器を用いた.19人21膝には脛骨粗面前方移動術を併用した.3大学試案を基にした膝関節機能評価で,術前はfair 7%,poor 93%であったが,調査時にはgood 17%,fair 44%,poor 39%と有意の改善が認められた.しかしこの成績は6年経過時のそれと比べて低下を認めた.術前と比較した改善点数と大腿骨脛骨角(FTA)との間には,相関係数-0.63と有意な連関(P<0.001)を認めた.また改善点数が30点以上の群のFTA,164±5°は,10点から29点の群および9点以下の群のFTAより有意に低かった(P<0.05).日本人におけるHTOの目標矯正角度は,FTAで164~168°が適当と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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