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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻1号

1990年01月発行

文献概要

論述

小児O脚・X脚の短下肢型矯正装具による治療―下肢アライメントの変化

著者: 安竹重幸1 腰野富久1 斉藤知行1 吉田修之1 伊藤誠一1 薄井利郎1 根上茂治1

所属機関: 1横浜市立大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.17 - P.22

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 抄録:小児のO脚・X脚に対し,当教室では短下肢型矯正装具による治療を行ってきた.その有用性についてはすでに報告したが,今回は治療前後の下肢アライメントの変化をX線像より検討した.対象は2歳以上のO脚34例,X脚8例で,装具使用期間は平均10カ月であった.治療後全例に下肢アライメントの改善を認め,O脚の膝外側角は治療前平均197.5°より治療後179.7°に改善した.一方,X脚は治療前163.6°,治療後169.4°であった.長期観察例をみると膝外側角はさらに自然矯正される傾向にあり,装具除去後も良好な経過であった.また脛骨内反角は0・X脚共に治療後著しい改善を示したが,大腿骨内反角はほとんど変化がなかった.すなわち膝外側角の改善は主に脛骨内反角の変化によるものであった.短下肢型矯正装具による治療は患児に対する負担が比較的少なく,特にO脚では下肢アライメントの十分な改善が期待できる.今後多く用いられてよい治療法と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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