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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻1号

1990年01月発行

文献概要

シンポジウム 全人工股関節置換術―セメント使用と非使用:その得失―

セメント非使用のdual bearing型prosthesisの検討

著者: 黒木良克1 広瀬勲1

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院整形外科

ページ範囲:P.61 - P.69

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 抄録:今回われわれはセメント非使用例のdual bearing型prosthesisにつき検討を行った.Bateman型36関節,Osteonics型のHSII型(Moore型)30関節,Osteonics型のFS2N型(Charnley型)27関節,Omnifit型45関節を対象とし日整会判定とX線学的検討を行った.
 日整会判定は全てのタイプで術後平均80点以上を示した.central migrationはBateman型では術後5年で平均4.0mm,その他のタイプでは術後3年で平均1.9mm前後の値を示した.sinkingはBateman型では術後5年で平均10.0mm,HSII型は術後3年で平均3.3mm,FS2N型は術後3年で平均4.1mm,Omnifit型は術後1年で平均3.0mmであった.大腿側の骨反応に関しては,FS2N型はBateman型,HSII型に比較しzone 4,5のradiopaque lineの出現率が少なかった.またzone 3,5に骨硬化,zone 5に骨皮質の肥厚が多く認められた.骨皮質の菲薄化はBateman型で術後5年時で33%に認められたが,セメント使用にみられるような極端な骨皮質の菲薄化は認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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