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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻1号

1990年01月発行

文献概要

認定医講座

整形外科疾患に対するリハビリテーション

著者: 石田肇1

所属機関: 1日本医科大学第一病院整形,理学診療科

ページ範囲:P.95 - P.98

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 リハビリテーションが本来『障害者が人間らしく生きる権利の回復』すなわち『全人間的復権』とすれば,整形外科的疾患による患者の障害は大であり,整形外科医がリハビリテーションの中心的役割を果たして来たと言っても過言ではない.リハビリテーションの進歩と共に,神経学的疾患がその対象となることが多く,神経学的アプローチが導入され,さらに高次神経機能学的アプローチがあたかもリハビリテーションの主流をなすような錯覚を起こしているが,現在も整形外科疾患が重要なリハビリテーションの対象となっていることには変わりない.人類を進歩させてきた,二本足歩行や姿勢,歩行,手の機能などは今も整形外科では重要な対象となっている(脊椎外科,腰痛,運動学,手の外科など).運動器の中心的役割を果たしている骨,関節,筋肉,神経は依然として整形外科の重要な課題であるし,障害を考える場合に中心的役割を果たしている.
 リハビリテーションの特徴を敢えて纏めるならば,(1)その目的が全人間的復権を目指し,(2)疾患よりも『障害の医学』であり,(3)治療方法も『教育的,代償的の医学』であると言う点である.(上田)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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