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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻1号

1990年01月発行

文献概要

臨床経験

Systemic Lupus Erythematosus(SLE)に合併したステロイド性大腿骨顆部骨壊死に対し,保存療法を行った3例4膝の経過

著者: 竹内良平1 岡本連三1 森井孝通1 本橋政弘1 渡辺義弘1 腰野富久1

所属機関: 1横浜市立大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.103 - P.111

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 抄録:SLE患者に合併したステロイド性大腿骨顆部骨壊死に対し,保存療法で経過をみた3例4膝について,そのX線学的進行度を横浜市大stage分類に基づき膝痛発生時と調査時について検討した.対象は全例女性で,年齢は27~49歳,1例は両側性であり,また他の2例には大腿骨頭壊死の合併もみられた.全例SLEと診断された時点よりステロイド剤の投与を受け,4~6年後に膝の疼痛が出現した.膝痛発生時では,stage 2が2膝,stage 3が2膝であったが,調査時にはstage 2′が1膝,stage 3が3膝と2膝にstageの進行がみられた.治療には患肢の免荷,大腿四頭筋訓練,装具の使用等を行ったが,全例で症状は軽快した.本症発症年齢は若いため保存療法は重要である.ステロイド性大腿骨顆部骨壊死は早期に発見されれば保存療法にてその進行を遅らせることが可能であり,発見のためには全身骨シンチを含む定期的な検査が有効である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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