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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻10号

1990年10月発行

文献概要

論述

膝内障に対するMRIの有用性に対する検討

著者: 小原昇1 山内一功1 大山直樹1 倉秀治1 鴇田文男1 佐々木鉄人1

所属機関: 1札幌医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1141 - P.1147

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 抄録:膝内障症例における術前検査としてのMRIの有用性を検討した.対象症例は44膝である.確定診断は,関節鏡または関節切開により行った.その内訳は,後十字靱帯不全8膝,前十字靱帯不全21膝,内化則半月板損傷16膝,外側半月板損傷13膝であった。MRIの使用機種は,Signa magnetic resonance scanner(1.5 Tesla)を用い,T1強調,T2およびプロトン強調像にて診断した.その結果,後十字靱帯,前十字靱帯,内側半月板,外側半月板損傷の診断率は各々100%,100%,89%,93%となり,術前検査としてMRIは非常に有用な方法と考えられた.前十字靱帯損傷を検索する場合,T1強調矢状面およびプロトン,T2強調冠状面を合わせ判読することにより診断率は向上した.半月板損傷を検索する際,false positiveを示した例は,半月板後節,特に脛骨面に及ぶ部分断裂と判読した例が多かった.またfalse negativeを示した例は外側半月板後節の縦断裂を膝窩筋腱裂孔と診断したものであり,同部位の診断には注意を要すると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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