icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻10号

1990年10月発行

文献概要

臨床経験

大腿骨頭に嚢腫様骨病変(geode)と骨壊死を生じた全身性エリテマトーデスの1例

著者: 森尾泰夫1 山本吉蔵1 豊島良太1 南崎剛1 上平用2 大月健二2 浪花紳悟2

所属機関: 1鳥取大学医学部整形外科学教室 2国立三朝温泉病院整形外科

ページ範囲:P.1209 - P.1213

文献購入ページに移動
 抄録:全身性エリテマトーデス(SLE)患者で大腿骨頭壊死に嚢腫様骨病変を伴った症例を経験し,その病因に興味が持たれたので報告する.症例は,41歳,女性,25歳時SLE発症し,以後ステロイド剤(緩解期維持量パラメサゾン4mg/日)内服を16年間継続.1986年8月,右股関節痛にて受診し,ステロイド誘発性右大腿骨頭壊死と診断し人工骨頭置換術を行った.摘出骨頭は荷重部直下の骨壊死部に隣接して骨頭外側部骨軟骨移行部より骨頭内に炎症性肉芽組織よりなる嚢腫様骨病変(geode)を認めた.geodeの成因としては,SLEに由来するpannusが考えられた.SLEで大腿骨頭に骨透亮像をもたらす病態の1つとしてpannusによるgeodeも念頭に置く必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら