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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻11号

1990年11月発行

文献概要

臨床経験

高IgE症候群に伴った多発性骨折の1例

著者: 山本重吉1 石井良章1 河路渡1

所属機関: 1杏林大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1327 - P.1331

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 抄録:高IgE症候群に伴った多発性骨折の1例を経験したので報告した.症例は,3歳の男子で,昭和59年9月膿胸の診断で某市立病院で治療した際に高IgE症候群と診断された.昭和60年5月,左手関節の変形と両手関節の運動制限で当科を受診した.X線像にて,両橈骨遠位端の骨折と左腓骨骨折および四肢骨の骨皮質の菲薄化を認めた.自発痛,圧痛はなかった.4カ月後には骨修復も良好であった.
 約10年前より新しい疾患単位として認められつつある高IgE症候群は,1966年Davisらの報告が最初とされている.今日まで本邦における本症候群の報告は,小児科,皮膚科領域では散見されるが,整形外科領域での報告は見ない.今回われわれは,本症候群に伴った多発性骨折の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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