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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻12号

1990年12月発行

文献概要

論述

内側型変形性膝関節症に対する脛骨高位骨切り術後の10年間における下肢アラインメントの変化

著者: 土田隆政1 安田和則1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1340 - P.1346

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 抄録:Coventry法による高位脛骨骨切り術後10年以上経過した,内側型変形性膝関節症30人,35膝の術後下肢アラインメントの経時的変化と臨床成績の関係を検討した.観察期間は,平均11.5(10~15)年であった.アラインメントの評価は,片脚起立膝正面単純X線写真での大腿骨脛骨角(FTA)・脛骨高原傾斜角(TPA)を用いた.FTAは術後1年時平均168.7°±5.3で,術後6年間まではほとんど変化せず,6年以降に3°以上の内反増加を11膝に認めた.TPAは10年間で変化を認めなかった.術後1年時のFTAが大きい症例ほど10年後の内反変形が強い傾向を示した(p<0.001).この変化は,1年時のFTAが165°付近の症例で最小であった.術後10年時の3大学試案による膝関節機能評価点の改善点数が30点以上の群のFTAは,術後1年時平均165.3°±5.7,10年時平均164.9°±4.9と変化が少なかった.FTAはHTOの長期成績に影響する重要な因子のlつで,その至適矯正角度は164°~168°と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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