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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻12号

1990年12月発行

文献概要

論述

大腿骨頭辷り症例の検討―術後成績と術式の選択について

著者: 亀ケ谷真琴1 品田良之1 守屋秀繁2 秋田徹2 染屋政幸2 土屋恵一3

所属機関: 1千葉県こども病院整形外科 2千葉大学整形外科 3県立佐原病院整形外科

ページ範囲:P.1353 - P.1361

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 抄録:術後1年以上を経過した大腿骨頭辷り症37例42関節について追跡調査を行った.治療法は,in situ pinningを施行した例が29関節,Southwick法による三次元骨切り術を行ったものが13関節であった.その結果,術後のremodelingにより,in situ pinning例においては骨頭がいわゆる“つりがね様”を呈する傾向にあり,Southwick法例では反対に扁平化を示す傾向にあった.また,ATDの変化では両者ともに術後徐々に低下して行く傾向にあった.臨床的には,疼痛・可動域制限・脚長差ともに合併症例を除いては概ね良好であった.合併症例はin situ pinningでchondrolysisが3関節(10.3%),Southwick法例でchondrolysis 3関節,aseptic necrosis 1関節の計4関節(30.8%)と後者に高頻度に認められた.術式の簡便さと合わせ,今回の検討から,後方辷り40°まではin situ pinningの適応であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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