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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻12号

1990年12月発行

文献概要

臨床経験

脛骨遠位骨端線損傷に対し遊離脂肪移植および脚延長を行った1症例

著者: 柏木直也1 冨永芳徳1 多田弘史1 北本克則1

所属機関: 1公立甲賀病院整形外科

ページ範囲:P.1405 - P.1410

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 抄録:若年者の骨端線損傷による骨橋の形成は重篤な成長障害をひきおこす.そのためその診断と治療には特別な配慮が必要である.われわれは左脛骨遠位骨端線損傷により足関節の内反変形および脚長差を生じた1症例に対して数回の手術的治療を行い,成長が完了するまでfollow-upを行った.
 症例は交通事故により広範な皮膚欠損を伴った左脛骨の開放性骨折を来した5歳3ヵ月の男児である.左足関節の進行性の内反変形に対して骨切り術(osteotomy)と,骨橋の切除+自家遊離脂肪移植(physolysis with free autologous fat graft)にて対応したが,足関節内果部の皮膚性拘縮のために十分な矯正が得られず,有茎植皮術を必要とした.脚長差に対しては骨端線剥離牽引術(distraction epiphysiolysis)を行い,約9cmの延長が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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