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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻12号

1990年12月発行

文献概要

臨床経験

第5中手骨に発生した軟骨肉腫の1例

著者: 山田高士1 木野義武1 服部順和1 岸精一1 近藤喜久雄1 紀平昌保1 小出敬之1 木俣一郎1 中尾悦宏1 近藤精司1 岩田佳久1 亀山泰1 市川恒信1

所属機関: 1名古屋掖済会病院整形外科

ページ範囲:P.1435 - P.1438

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 抄録:軟骨肉腫は,原発性悪性腫瘍としてはしばしば見られる腫瘍であるが,その手指骨発生例は比較的稀である.今回我々は,右第5中手骨に発生した軟骨肉腫を経験したので報告する.症例は65歳男性.昭和59年頃より右手部尺側の腫瘤に気付き,徐々に増大してきたために昭和62年12月11日初診.腫瘍は直径約8cmの球状で,単純X線写真では,右第5中手骨を中心とした腫瘍陰影を認め,第5中手骨の骨破壊像がみられた.これらの臨床症状およびX線学的所見より,悪性腫瘍を疑い,昭和62年12月23日,環指,小指を含めた腫瘍全摘術を行い,摘出後の皮膚欠損と骨露出部は,peroneal flapにて被覆した.摘出標本の病理組織学的所見などにより,軟骨肉腫と確定診断された.術後2年経過した時点では,局所の再発,肺などへの転移を認めていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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