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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻12号

1990年12月発行

文献概要

臨床経験

感染人工股関節の治療経験―抗生物質混入骨セメントビーズを用いた,二期的再置換術

著者: 岡本哲軌1 安藤御史1 後藤英司1 松浦順1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1439 - P.1443

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 抄録:我々は,感染人工股関節に対し機能の再建のため,抗生物質混入骨セメントビーズを用いた二期的再置換術を行っており,その有効性に関して検討したので報告する.
 対象は,女性3例,男性1例の計4例の人工股関節深部感染である.起炎菌は2例に表皮ブドウ球菌が検出されたが,2例は不明であった.手術方法は,人工股関節抜去,掻爬,抗生物質混入骨セメントビーズを挿入し,術後4~6週間にわたる脛骨鋼線牽引の後,人工股関節再置換術を行った.結果は,術後観察期間4カ月~2年10カ月と短期間であるが,いずれも感染の再燃は認められず,疼痛に関しても著しく改善した.
 本法の利点,問題点,理論的背景,適応に関して文献的考察を加え,検討した.本法は,適応を厳選すれば有効な治療法であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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