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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻2号

1990年02月発行

文献概要

論述

自家膝蓋腱および大腿四頭筋腱を用いた膝前十字靱帯再建術―術後3年以上経過例の定量的評価

著者: 安田和則12 青木喜満12 黒沢秀樹12 冨山有一3 計良基治12 大越康充12 金田清志12

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道大学医学部附属登別分院整形外科 3北海道整形外科記念病院

ページ範囲:P.116 - P.123

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 抄録:自家膝蓋腱および大腿四頭筋腱を用いる膝前十字靱帯再建術を行い3~7年,平均4.5年を経過した症例,55人55膝(男31,女24)を追跡調査した.年齢は平均23歳であった.合併手術としては内側側副靱帯再建を28膝に,外側制動術を3膝に行った.術前にはLachman test,中間位での前方引出し試験およびjerk testに関して,全例が陽性であったが,再建術後はLachman testが80%で,前方引出し試験が71%で,jerk testが95%で陰性化した.可動域は屈曲10±2.5°~143.4±13.3°であった.Knee Laxity Testerによるanterior laxityの患側と健側との差は,膝屈曲30°で術前6.5±2.5mmが術後1.5±2.0mmへ,膝屈曲90°では3.3±2.6mmが1.4±2.1mmへと有意の改善を認めた.scattergramを用いた解析では,30°屈曲位で87.5%が,90°屈曲位で83.3%が「正常」と評価された.本再建術は安定した臨床成績が得られる再建術であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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