icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻2号

1990年02月発行

文献概要

臨床経験

多発性骨軟骨腫により生じた腓骨神経麻痺の1例

著者: 村津裕嗣1 山田昌弘1 松本圭司1 鵜飼和浩1 水野耕作1 廣畑和志1

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.179 - P.182

文献購入ページに移動
 抄録:多発性骨軟骨腫による腓骨神経麻痺のまれな症例を報告した.症例は13歳,男性,特に誘因なく,左足関節及び,足趾の背屈障害が出現した.レントゲン像にて,左腓骨頭外側に無茎性骨軟骨腫を認め,筋電図上,同部にての腓骨神経障害が認められた.症状発現8週後に,腫瘍切除術,腓骨神経剥離術を施行し,症状は消失した.組織学的には盛んな内軟骨性骨化を示す骨軟骨腫の所見が得られた.本症例の腓骨神経麻痺は,急速に増大した無茎性骨軟骨腫の圧迫によるものと考えられた.なお,我々が検索し得た範囲では,腓骨神経麻痺を合併した骨軟骨腫の報告は,7例のみであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら