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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻3号

1990年03月発行

文献概要

論述

大腿骨転子下骨折に対する観血的治療法の検討

著者: 石坂真樹1 島垣斎1 古月顕宗1 蛯谷勉1 山本康行2

所属機関: 1総合会津中央病院整形外科 2新潟県立六日町病院

ページ範囲:P.255 - P.262

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 抄録:我々が1976年から1988年まで観血的治療を行った大腿骨転子下骨折は38例あり,追跡調査可能だったのは32例であった.内固定具はcompression hip screw(以下CHS)15例,Jewett nail 7例,Ender nail 5例,A-O condylar plate 3例,Kuntscher nail,K-U plate各1例ずつである.一次性に骨癒合が得られたのは32例中27例(84%)であり,合併症として内固定具の破損が2例,抜釘後の再骨折が1例,変形治癒が7例あった.これらの検討の結果,大腿骨転子下骨折の治療法は,骨折線が転子間から転子下近位部にわたる骨折にはCHS,転子下部及び転子下から骨幹部に骨折線がわたる骨折にはA-O condylar plateを使用し,内側部の安定性が得られない例では骨移植を加え荷重を遅らせる方法が望ましいと考える.ただし,CHSの場合には内側部にgapがあってもlag screwがsliding可能な骨折型であれば骨移植の必要はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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