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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻3号

1990年03月発行

文献概要

シンポジウム 予防処置導入後の乳児先天股脱

子防処置導入後の乳児先天股脱

著者: 守矢秀幸1 篠原寛休1 藤塚光慶1 矢島敏晴1 堂後昭彦1 佐久間博1 邸金澄1 飯田哲1 宇野史洋1

所属機関: 1松戸市立病院整形外科

ページ範囲:P.293 - P.297

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 抄録:我々は千葉県松戸市において1977年から,オムツのあて方等の育児法の指導を基本とする先天股脱予防処置の普及に努めてきた.予防処置導入以前の1973~77までの5年間(前期)と,定着した1979~88までの10年間(後期)でのCDHの発生状況,治療内容の変化を比較し,後期群の異常児の発生に育児法がどの程度関与しているか分析を試みた.対象は満3カ月股関節検診で直接検診を行った前期群10540名,後期群16695名の乳児である.前期群に脱臼57例0.54%,後期群に41例0.22%の発生を認め,予防処置導入後明らかにいわゆる乳児先天股脱の減少を見た.後期群の股脱発生の分析では,乳児期の育児法はあまり関与しないという結果を得た.またRbによる整復不成功率は年々上昇しており,open reductionを余儀なくされる症例の絶対数は1973年以来一定している.予防処置の導入で本来の意味での先天性股関節脱臼というものが輪郭をあらわしてきたものと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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