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特集 不安定腰椎(第18回日本脊椎外科研究会より)
論文
文献概要
抄録:〈目的〉腰椎不安定性評価および定量化のために,基礎となる全腰椎の三次元的な生理的動態を解明した.〈対象〉10体の腰仙椎を含むヒト新鮮屍体全腰椎.4体は腸腰靱帯を持ち,腸腰靱帯の腰仙部動態に及ぼす影響についても解析した.〈方法〉検体に屈曲,伸展,両回旋,両側屈の最大10N-mの純粋なモーメントを加え,stereophotogrammetry法およびcomputer演算処理により各椎体の三次元動態を求めた.〈結果〉解析結果より,全腰椎の屈曲,伸展,回旋,側屈における各椎間動態値をmain motionとcoupling motionについて提示した.coupling motionでは,回旋時,随伴する側屈の方向がL4/5を境に上位椎間と下位椎間で異なった.側屈時,随伴する回旋の方向は側屈荷重と反対でL4/5で最大であった.腸腰靱帯は腰仙部の全ての動態に変化を与えた.側屈が最も影響を受け,前屈もその影響が大きく,回旋は最も影響が少なかった.
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