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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 不安定腰椎(第18回日本脊椎外科研究会より) 論文

部分および全椎弓切除術後の腰椎不安定性

著者: 飯田康夫1 片岡治1 庄智矢1 鷲見正敏1 広瀬哲司1 別所康生1 小林大介1

所属機関: 1国立神戸病院整形外科

ページ範囲:P.449 - P.453

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 抄録:40歳以上で部分または広範椎弓切除術を施行した46例を対象に,X線像上の不安定性と臨床症状との比較検討を行った.60歳未満の広範椎弓切除術では,部分切除術よりも,手術椎間の不安定性(特にすべり)が発生または進行するものが多い.この不安定性の発生には,全椎弓,棘突起,椎間関節,黄色靱帯などの後方要素の切除による影響が大きいものと考えられた.60歳未満と60歳以上,また術後経過期間3年未満と3年以上に分けた年齢と術後経過期間との両群間には,不安定率に有意差はみられなかった.臨床症状との比較では,不安定例にやや悪化が多いが明らかな差は認められなかった.術後の症状の悪化は,不安定性のみならす,瘢痕組織などの他の因子の影響を受けるためと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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