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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 不安定腰椎(第18回日本脊椎外科研究会より) 論文

腰椎変性すべり症に対する前方固定術の治療成績について

著者: 高橋和久1 北原宏1 山縣正庸1 村上正純1 高田啓一1 宮本和寿1 三村雅也1 高橋弦1 李泰鉉1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.473 - P.478

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 抄録:腰椎変性すべり症に対する前方固定術施行症例の長期成績をもとにその生涯的経過を検討することを目的とした.対象は千葉大学整形外科にて腰椎前方固定術を受けた腰椎変性すべり症,男5例,女34例の合計39例である.手術時年齢は34歳より74歳,平均51歳である.術後経過観察期間は6ヵ月から29年10ヵ月,平均12年7ヵ月である.本手術法施行後の長期経過についてJOA ScoreをもとにKaplan-Meier法による生存率曲線14を用いた検討を行った.また,変性すべり症の病態解明を目的として,22例の変性すべり症例につき,すべり高位でのCT撮影を行い椎体の回旋変形につき検討した.その結果,1)JOA Score 25点以上の成績良好例の割合は,術後10年で76%,20年で60%,30年で52%であった.2)手術時年齢別にみると,各年齢群とも65歳前後までは良好な成績が期待できる.3)腰椎変性すべり症の症状発現には前後動揺性に加え,回旋不安定性の関与が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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