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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 不安定腰椎(第18回日本脊椎外科研究会より) 論文

腰椎分離症に対するSegmental Transverse Wiring法

著者: 石田健司1 山本博司1 谷俊一1 上岡禎彦1

所属機関: 1高知医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.495 - P.499

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 抄録:腰椎分離症に対する治療法は諸々認められるが,分離症が10~20歳代の若年齢層に多くみられるので,腰椎後方構築性およびその運動機能を温存する方法として,我々は障害椎のみで分離部を修復できるSegmental Transverse Wiring法を行っている.昭和57年5月より,保存療法に抵抗する腰椎分離症および軽度の辷りを有する分離症に対し,本法を行って来たが,今回少なくとも術後1年以上経過を追跡し得た27例について検討した.術後臨床症状では27例中腰痛改善群25例,不変群2例で悪化群はみられなかった.骨癒合では,Bilateral union 23例,Unilateral union 1例,Non-union 3例であった.第5腰椎分離症に本法を行った25症例の術前後の上下椎間可動域には,有意な差は認められなかった.Segmental Transverse Wiring法は,後方構築物を温存しながら,障害椎のみのSegmentすなわち分離部のみで処理できるという特徴があり,各腰椎椎間関節の運動機能に影響を与えない良い手術法であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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