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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻5号

1990年05月発行

文献概要

臨床経験

小児足背Run Over Injuryの治療経験

著者: 紀平昌保1 木野義武1 服部順和1 笠井勉1 堀宗敏1 近藤喜久雄1 小出敬之1 小野芳裕1 木俣一郎1 山田高士1 中尾悦宏1 近藤精司1 岩田佳久1

所属機関: 1名古屋掖済会病院整形外科

ページ範囲:P.637 - P.641

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 抄録:過去12年間に小児の足背部run over injury 17例に対して,4例に遊離広背筋皮弁,1例にcross leg flap,12例に遊離植皮施行し,その手術方法,適応および長期成績について検討した.症例は,男9例,女8例,年齢は2歳-10歳,平均5.2歳.Follow up可能であったものは13例,期間は,5カ月-11年9カ月,平均5年5カ月.足関節可動域制限1例,母指以外の足指の伸展障害が3例に見られたが槌指は見られなかった.患指の成長障害が1例に認められたが,全例日常生活になんら障害がなかった.損傷が浅く,骨,腱,関節に及んでいない場合には,遊離植皮術で良好な結果が得られる.損傷が広範囲で深い場合には,遠隔皮弁が必要である.我々は,遊離広背筋皮弁移植術を4例に施行し,良好な結果を得た.筋皮弁採取部は縫縮可能な範囲にとどめ,骨,腱,関節露出部のみ被覆し,周囲の浅い軟部組織損傷は遊離植皮を行うほうが整容的にも望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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