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臨床経験
有鉤骨鉤骨折により発症した尺骨神経深枝麻痺の1例
著者: 山口利仁1 浜田良機1 戸島忠人1 天野力郎1 小山新太郎1
所属機関: 1山梨医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.661 - P.664
文献購入ページに移動症例は47歳の男性,大工で,右環指と小指の伸展障害と右手の握力の減弱が出現し,他院で保存的治療を受けたが改善せず当科を受診した.初診時,右環・小指にclaw変形と内・外転障害さらに尺骨神経管の遠位に限局性の圧痛がみられ,握力は健側に比較し著明に低下していた.また手指の知覚障害はなかったが,母指内転筋や背側骨間筋群の萎縮が著明であった.なお圧痛部位は金鎚の柄の中枢端が絶えず当たる部位である.
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