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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻6号

1990年06月発行

文献概要

論述

学童期以降の筋性斜頸の手術成績

著者: 南谷和仁1 井上明生1 奥野徹子1

所属機関: 1久留米大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.691 - P.696

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 抄録:筋性斜頸は,大半が自然治癒する疾患であるが,放置されたり,軽快していたものが成長とともに顕著となったりして,年長児になって手術せざるを得ないような症例に遭遇することがある.手術適応は,美容的および機能的障害の程度により決定されるが,われわれは,胸鎖乳突筋下端部分切除術を施行している.今回,1年以上経過観察できた学童期以降の19症例の手術成績を検討した.術後,斜頸位は全例改善し,可動域制限は軽度の側屈制限を残すのみとなった.外側索状物は頭部の最大側屈時に目立つことは多いが,中間位で目立つのは1例のみであった.全症例で満足感が得られ,20歳以上の症例でも手術適応はあると考えられた.また,斜頸による2次的変形と考えられる脊椎の代償性側彎は,X線上,16例に胸椎以下の側彎を認め,男児の側彎は軽度であり,術後は軽快していたが,女児の側彎はときとして高度となり,術後もさほど軽快していなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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