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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻6号

1990年06月発行

文献概要

臨床経験

足関節外側側副靱帯損傷を合併した外傷性腓骨筋腱脱臼の1症例

著者: 三浦修一1 藤原博1 面川庄平1 高倉義典2 玉井進2

所属機関: 1天理市立病院整形外科 2奈良県立医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.771 - P.774

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 抄録:足関節外側側副靱帯損傷を合併した外側性腓骨筋腱脱臼の治療経験を報告する.症例は21歳,女性で,中学時代より数回の捻挫の既往歴があり,今回単車にて走行中転倒し受傷する.来院時腓骨筋腱は外果部に脱臼しており,ストレスレントゲンにて足関節外側側副靱帯損傷を合併していることが診断された.年齢を考慮し腓骨筋腱脱臼に対してDuVries法による骨性制動を,外側側副靱帯損傷に対して陳旧性ではあるが,一次縫合を行い,短期ながらも良好な結果を得た.本症例の成因については,足関節外側側副靱帯損傷による長期間の足関節不安定性が,慢性の刺激となり腓骨筋支帯が脆弱化したため,軽度の外傷で腓骨筋腱脱臼を来したと考察した.また外側側副靱帯損傷が陳旧性といえども,一部の靱帯が残存し一次縫合が可能であれば,縫合により十分な支持性を獲得することができると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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