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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻6号

1990年06月発行

文献概要

臨床経験

大腿骨及び腓骨に発生した多発性juxtacortical chondromaの1例

著者: 原田育生1 栗崎英二2 坂本和陽1 安井夏生1 下村裕1

所属機関: 1防衛医科大学校整形外科 2大阪逓信病院整形外科

ページ範囲:P.775 - P.779

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 抄録:juxtacortical chondromaは稀な骨腫瘍と言われ,更にその多発例は我々の渉猟し得た範囲で,本邦例を含め7例のみである.今回我々は右大腿骨及び右腓骨に発生した多発性のjuxtacortical chondromaを経験したので報告する.症例は15歳,男性で,右膝関節の捻挫にて受診し,X線検査の結果,偶然骨腫瘍が発見された.臨床検査所見では,血清アルカリフォスファターゼ値の軽度上昇のみ認められた.単純X線では,大腿骨腓骨共metaphysisに反応性の骨皮質増殖を伴った骨透亮像が見られた.血管造影では,特にPooling,hypervascularityは認められなかった.両骨腫瘍に対してen bloc切除を行ったが,両腫瘍共に骨膜より連続する被膜に覆われており,腫瘍の骨髄腔への侵入は見られなかった.病理組織学的には硝子軟骨様組織からなり,軟骨成分は分葉構造に分かれていた.核の異型性は無く,mitosisもほとんど認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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