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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻7号

1990年07月発行

文献概要

論述

脊椎巨細胞腫に対する外科的治療

著者: 四方實彦1 清水克時1 清水和也1 琴浦良彦1 秋山治彦1 山室隆夫

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.805 - P.812

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 抄録:1984年から1988年の間に比較的手術困難な上位頸椎,上位胸椎,仙骨に発生した3例の巨細胞腫に対し,腫瘍摘出,再建術を施行した.第3頸椎発生例は33歳,男性で,他院にて病巣廓清術,骨移植術を受けたが,約4ヵ月後に再発,高度四肢麻痺,呼吸困難となり緊急手術で後方除圧を行い,続いて前側方より下顎骨を一時的に切除して進入,病巣廓清,骨移植術を施行した.第1胸椎例は48歳,女性で,左第1肋骨にかけた巨大な腫瘍であった.前方,後方,側方より腫瘍摘出,再建術を施行した.仙骨例は34歳,男性,放射線治療無効例で3回に分けて仙骨全摘出,再建術を施行した.頸椎例,胸椎例には術後,放射線治療を追加した.脊椎巨細胞腫に対しては,術前の画像診断に基づき,腫瘍存在部位を的確に把握し,腫瘍の完全摘出と適切な脊柱再建術を施行することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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