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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻7号

1990年07月発行

文献概要

論述

膝前十字靱帯損傷に対する一次修復術の成績―2年以上経過例の定量的評価

著者: 遠山晴一1 安田和則1 青木喜満1 大越康充1 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.813 - P.819

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 抄録:前十字靱帯(以下ACL)新鮮損傷に対して一次修復術を行い,平均3.5年(2-8年)を経過した症例25例25膝(男13,女12)を追跡調査した.術後調査時,Lachman testが52%,前方引き出し試験が48%,jerk testが72%で陰性化した.knee laxity testerによるanterior laxityのscattergramを用いた解析では,45%が「正常」の評価であった.断裂部位別成績ではanterior laxityのscattergramを用いた解析にて「正常」と評価された症例は,実質部断裂例で0%,遠位付着部断裂例で50%,近位付着部断裂例で64%であった.
 近年のACL再建術の成績を考慮した時,実質部断裂例には一次修復の適応がなく,遠位および近位付着部断裂例に関しても適応は著しく制限されるものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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