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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻7号

1990年07月発行

文献概要

論述

足関節果部骨折分類の検討―Lauge-Hansen分類とKelikian分類の比較

著者: 猿渡勝義1 井上博2

所属機関: 1猿渡整形外科 2筑豊労災病院整形外科

ページ範囲:P.831 - P.837

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 抄録:足関節果部骨折について,現在,最もよく使用されているLauge-Hansen分類(以下L-H分類)の妥当性を調査するとともに,Kelikian分類と比較し,両者の治療上の有用性につき検討した.対象症例は41例41骨折で受傷時の足関節の肢位が判明したものは12例(29.3%)と少なかった.Kelikian分類は単純X線のみで分類し,L-H分類は単純X線分類に加えて,想定される受傷機転と同方向へのstress撮影を行った.
 L-H分類の単純X線分類での分類不能例は29.2%,stress撮影による分類不能例も15.0%を占め,特にsupination external rotation(以下SER)損傷とpronation abduction(以下PA)損傷,PAとpronation external rotation(以下PER)のlow stageの損傷の区別が出来にくい傾向を示した,一方,Kelikian分類は単純X線のみで十分分類可能であった.即ち,Kelikian分類は簡潔で,単純X線での明確な分類が可能であり,彼の述べる多因子損傷を十分理解して治療にあたれば,極めて有用な分類と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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