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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻7号

1990年07月発行

文献概要

臨床経験

馬尾に発生したparagangliomaの1例

著者: 八木和徳1 林侃1 皆川泓義1 中村尚1 小林徹1 武田和男1 岡崎悦史2

所属機関: 1新潟市民病院整形外科 2新潟市民病院臨床病理部

ページ範囲:P.897 - P.899

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 抄録:馬尾腫瘍としては稀であるparagangliomaの1例を報告する.症例は38歳の女性.数年来の腰痛,右下肢痛のため腰椎椎間板ヘルニアの診断で入院.軽度の腰椎前屈制限と腰椎棘突起の圧痛以外格別の所見はなかった.髄液がxanthochromaiaを呈し,上行性myelographyで騎袴状陰影欠損を認め硬膜内髄外腫瘍と診断した.腫瘍は母指頭大,暗赤色,易出血性で1本の馬尾と硬く癒着し,割面は実質性で所々に出血斑が認められた.組織は腫瘍細胞が胞巣状に増生したいわゆるZellballen構造を示していた.Grimelius染色陽性顆粒は電子顕微鏡的に直径が130~150nmのdense core granuleで神経分泌顆粒の形態を示しており,paragangliomaと診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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