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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻8号

1990年08月発行

文献概要

論述

Duchenne型筋ジストロフィーの脊柱変形―その進行の縦断的研究

著者: 小田剛紀1 鍋島隆治1 米延策雄2 清水信幸2 藤原桂樹2 小野啓郎2 姜進3 槙永剛一3 塚本美文3

所属機関: 1国立療養所刀根山病院整形外科 2大阪大学医学部整形外科学教室 3国立療養所刀根山病院神経内科

ページ範囲:P.919 - P.928

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 抄録:Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)の脊柱変形に対する外科的治療の適応を検討するため,その自然経過を縦断的研究により分析した.DMD 46例のX線像(kyphotic index,Cobb角など)を経時的に計測した.また,呼吸機能と脊柱変形の関係を,努力肺活量計測から調査した.X線での追跡期間は平均7年4ヵ月.脊椎変形は経時的推移から3型に分類できた.後彎と側彎が進行していく群(type 1:21例)は15歳までにCobb角が30度に達し,その後は必ず進行をみた.初期には後彎であるが,11~15歳で前彎に移行し,最終的に過伸展となる群(type 2:18例)は,Cobb角の推移にはばらつきがみられた,経時的変化の少ない群(type 3:7例)はCobb角が30度以下で経過した.呼吸機能はtype 3が他に比べて良く,努力肺活量の最大値は2000mlを越えていた.以上より手術適応は,Cobb角30度に達したtype 1にあり,type 3にはない.type 2は過伸展予防の面から今後の検討を要した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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