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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻8号

1990年08月発行

文献概要

論述

10歳代の腰椎椎間板ヘルニアの検討―手術例の検討

著者: 矢島敏晴1 篠原寛休1 藤塚光慶1 堂後昭彦1 佐久間博1 邱金澄1 守矢秀幸1 飯田哲1

所属機関: 1松戸市立病院整形外科

ページ範囲:P.929 - P.935

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 抄録:10歳代の腰椎椎間板ヘルニア手術施行23症例について検討した.外傷性誘因が52%に認められた.神経学的所見は,成人に比して乏しい傾向があった.ヘルニア高位はL4-5が最も多く,protrusionが57%で,ring apophysisの解離が2例(いずれも13歳)に認められた.平均5年5ヵ月の術後成績はおおむね良好であった.術前のSLRが20゜以下であると,術後も制限を残す傾向があった.術前にHüftlendenstreckstelfeがあった例(A)となかった例(B)とを比べると,Aでは18歳以上の症例でSLRが制限され,原因はHüftlendenstrecksteifeの残存であった.BにおけるSLR制限の原因はsciaticaの残存であった.術後,椎間腔狭小化の後に拡大を示した2例は,骨年齢から判断して成長の途上であり,外傷性誘因により破綻を来した椎間板が,修復されたものと推察した.この2例は,ring apophysis解離の2例と共に,Aの中のSLR回復良好例に属していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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