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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻8号

1990年08月発行

文献概要

臨床経験

二分脊椎に合趾症,絞扼輪症候群,糖原病を伴った1例

著者: 二井英二1 横角健二1 原親弘1

所属機関: 1三重県立草の実学園整形外科

ページ範囲:P.983 - P.987

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 抄録:11歳女児で,二分脊椎に両足の合趾症が合併し,左手の絞扼輪症候群,さらに糖原病を伴った極めて稀と思われる症例を経験したので報告した.二分脊椎,合趾症,絞扼輪症候群,糖原病はそれぞれ極めて稀な先天異常であり,それらすべてを合併した症例は,過去に報告はみられない.二分脊椎,絞扼輪症候群,合趾症など,四肢の外表性奇形の原因に関しては内因性,外因性,様々な説が述べられている,神経系及び四肢の表現型の異なる奇形が合併したことより,催奇形因子の作用時期の差は勿論のこと,発生期における奇形部位の催奇形因子に対する感受性の違いを示していると思われ,本症例の奇形発生においては,内的因子の関与が極めて大きいと考えられた.また,糖原病の合併も,内的因子の関与を示唆しているものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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