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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻9号

1990年09月発行

文献概要

シンポジウム 機能的電気刺激(FES)の基礎と臨床

立つ・歩くための基本的な仕組み

著者: 森茂美1

所属機関: 1旭川医科大学生理学第二講座

ページ範囲:P.1038 - P.1048

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 抄録:立つ・歩くための基本的な仕組み,すなわち神経機構は,その解析にふさわしい動物実験モデルの確立と新しい実験手法の開発によって,その全貌が次第に解明されてきている.また立つ,歩くための仕組みを構成する神経機構は,その要素的機構を脳幹や脊髄のレベルで共有する.歩行運動の自動的な制御系は,歩行リズムの解発系,筋トーヌスの制御系,歩行位相の制御系によって構成されている.最近では,除脳ネコ歩行標本から得られた研究成果の上に,無拘束,正常ネコを実験モデルとして,高次すなわち随意的な歩行運動制御の実態を解明する方向にまで研究は進展しつつある,さらに注目されるのは,神経伝達物質と考えられる化学伝達体を脳内の目標部位に局所注入することによって,ネコの立つ・歩く仕組みが,神経伝達物質のレベルで解析され始めたことである.本章では,これらの点に焦点を合わせ,動物実験によって得られた重要な研究成果と,今後期待される研究の方向を紹介したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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