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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻9号

1990年09月発行

文献概要

臨床経験

足部悪性腫瘍に対する術中照射による患肢温存手術の経験

著者: 井上治1 茨木邦夫1 島袋博之1 新垣宜貞1 知花哲1 中野政雄2

所属機関: 1琉球大学医学部整形外科学教室 2琉球大学放射線科

ページ範囲:P.1113 - P.1117

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 抄録:足部に発生する悪性軟部腫瘍は,足根骨などに浸潤しやすいため切断が選択されることが多いが,荷重に耐えられる足部を温存することは,室内で靴を脱ぐ生活様式に有利である.
 症例1:10歳,男.右足部類腱腫.中足骨から足根骨に浸潤する再発性類腱腫に対し,可及的切除を行い,Liniac acceleratorより発生する高エネルギー電子線を40Gy開創照射したが,足背部に透過電子線による潰瘍を形成したため,遊離広背筋皮弁にて被覆した,症例2:23歳,男.左踵部滑膜肉腫.足根間に浸潤する腫瘍を可及的に切除し,高エネルギー電子線を40Gy開創照射,神経移植および遊離広背筋皮弁形成を行った,術後,透過電子線による潰瘍を形成したため,遊離上腕外側皮弁にて被覆した.両症例とも局所再発は見られず,屋内では装具なしで生活している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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