icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科25巻9号

1990年09月発行

文献概要

臨床経験

頸椎OPLL双生児例の家系調査

著者: 武富栄二1 酒匂崇1 上原裕史1 松永俊二1 山口正男1

所属機関: 1鹿児島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1119 - P.1122

文献購入ページに移動
 抄録:発端者が双生児である頸椎OPLL症例を経験し,その家系のX線学的調査とHLAハプロタイプの検討を行った.発端者は双生児の弟にあたり,双生児の兄と顔貌,体格が相似し,また卵性診断として行った17種の赤血球血液型とHLAがすべて一致し,両者は一卵性双生児と確認された.両者は共に混合型の頸椎OPLLを認め,また胸腰椎にもほぼ同部位にOALLを認めており,極めて類似した脊柱靱帯骨化を有していた.発端者の妹,甥,長男においては,甥の胸腰椎にOYLを認めたが,他は脊柱靱帯骨化を認めなかった.HLAハプロタイプの検討ではOPLL関連のハプロタイプを2本同時に持つ甥にOYLを認め,1本のみ持つ妹と長男には脊柱靱帯骨化は認めない.今回の調査結果より,OPLLの発症に遺伝的要因の関与が強く示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら