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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻1号

1991年01月発行

文献概要

論述

変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術の術後10~15年成績における成績著明不良例の検討

著者: 真島任史1 安田和則2 大野和則1 大越康充1 宮域登1 福徳修治1 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道大学医学部付属登別分院整形外科

ページ範囲:P.11 - P.16

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 抄録:内側型変形性膝関節症(OA)に対する高位脛骨骨切り術(HTO)後10年以上経過例50人55膝中,「最終成績が70点以下で術前後の改善が10点未満の者」,または「TKRを追加せざるを得なかった者」という定義を満たす13人13膝を成績著明不良例とし,その原因を検討した.矯正角度不足が主因と考えられた症例は5膝,術前の内側および外側大腿脛骨(FT)関節の重症度が主因と考えられた症例が3膝存在した.1膝は術後にRAが明らかになり,適応の誤りであった.1膝は術中合併症が主因と考えられた.3膝は明らかな原因を見いだせなかった.矯正角度不足,術中合併症および明らかな適応の誤りの計7膝(53.9%)は,術前後の細心の注意によって防ぎ得る因子てあった.長期成績からみたHTOの適応の限界は,OAの北大分類IVの症例の中にあると考えられた.しかし,内側型OAに合併する外側FT関節の変性変化がどの程度まで許容されるかに関しては,今後の検討を要すると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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