icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻1号

1991年01月発行

文献概要

臨床経験

非定型抗酸菌(Mycobacterium avium complex)による腓骨小頭骨髄炎の1症例

著者: 田中稔1 松井寿夫1 牧山尚也1 高桑一彦1 関隆夫1

所属機関: 1富山医科薬科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.67 - P.70

文献購入ページに移動
 抄録:81歳,女性.左腓骨小頭部の疼痛と腫脹を主訴とした非常に稀な非定形抗酸菌による腓骨小頭骨髄炎である.結核性胸膜炎,気管支拡張症の既往があった.左腓骨小頭部に弾性軟,波動のある皮下腫瘤を触れ,黄白色の膿を穿刺吸引した.結核菌は証明されなかったがツ反は強陽性であった.X線像で左腓骨小頭に骨破壊吸収像,CT像で皮下膿瘍が示唆された.手術所見では,膿瘍は腓骨小頭と連絡していた.組織学的には,壊死組織を取り囲む炎症細胞,ラングハンス型様巨細胞浸潤を伴う肉芽組織であった.Mycobacterium avium comlpexが証明され,非定型抗酸菌による骨髄炎と診断された.術後,抗結核療法を併用し良好な結果を得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら