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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻1号

1991年01月発行

文献概要

臨床経験

原発巣治療後5年以上経過して肺転移が顕在化した骨肉腫2例の検討

著者: 横山庫一郎1 篠原典夫1 近藤正一1 和田研1 時任毅1 川島聡1

所属機関: 1国立福岡中央病院整形外科

ページ範囲:P.91 - P.96

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 抄録:最近我々は,原発巣治療後5年以上経過して肺転移を来した骨肉腫2例を経験したので報告する.症例は2例とも大腿骨発生例で,切断術後1年間,大量メソトレキセート(以下HD-MTX),アドリアマイシン(以下ADR)による化学療法を行い,術後5年1カ月,5年10カ月で胸部X線で肺転移を発見した.転移巣はそれぞれ孤在性で,症例は単発性,症例2は2カ所で,いずれも根治切除可能であった.術後CDDPにより化学療法を6コース行い,10カ月および12カ月経過して新たな転移巣の出現はなく,健在である.骨肉腫でdelayed metastasisの報告は少なく,最近の強力な化学療法の効果がこれに関与している可能性があり,骨肉腫でも今後長期にわたる経過観察を要するものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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