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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻10号

1991年10月発行

文献概要

論述

腕相撲による上腕骨内側上顆骨端離開

著者: 小川清久1 井口傑1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1129 - P.1134

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 抄録:広く親しまれている腕相撲による傷害のうち,上腕骨内側上顆骨折10例を調査・分析した.その結果,①筋力の強弱とは関係がないこと,②重心移動が容易な姿勢に限って発生すること,③対戦者の一方が一気に勝負に出た時に限り発生すること,④損傷型は骨端離開であり,骨端線閉鎖直前に集中して発生すること,⑤明らかな外反動揺性が見られないこと,が判明した.これらのことより,受傷機転は,体重移動に伴う肩関節内旋筋群の他動的伸張により,上腕骨に異常に大きな内旋力が伝達され,これが最大に自動的収縮した屈筋群を他動的・突発的に伸張し,大きな牽引力を内上顆に与え離開を生じさせる,と推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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