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シンポジウム 脊髄損傷の神経病理とMRI画像
頸髄損傷のMRI画像と臨床像
著者: 森英治1 芝啓一郎1 香月正昭1 白澤建蔵1 大田秀樹1 力丸俊一1 加治浩三1 比嘉頴秀1
所属機関: 1総合せき損センター整形外科
ページ範囲:P.1163 - P.1171
文献購入ページに移動初診時初回撮像時のT2強調画像を次の3群に分類した.I群:損傷脊髄部に低信号領域を示す像.II群:低信号領域は認められず高信号領域を示す像.III群:信号変化を示さない像,低信号領域を示したI群の10例中8例までが完全麻痺のままであり,他の2例の不全麻痺例も重症であった.高信号領域を示したII群の25例中22例は不全麻痺であり,その多くがFrankel分類の1段階以上の回復をみた.信号変化を示さなかったIII群の7例は麻痺も軽度であり,その予後も最も良好であった.急性期における損傷脊髄部のT2強調画像低信号領域は予後不良の徴候と考えられた.
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