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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻10号

1991年10月発行

文献概要

シンポジウム 脊髄損傷の神経病理とMRI画像

外傷性脊髄空洞症の画像と臨床像

著者: 岩崎喜信1 飛騨一利1 小柳泉1 今村博幸1 布村充1 阿部弘1 秋野実2 井須豊彦3

所属機関: 1北海道大学医学部脳神経外科 2札幌麻生脳神経外科病院 3釧路労災病院脳神経外科

ページ範囲:P.1183 - P.1189

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 抄録:外傷性脊髄空洞症の臨床像と画像ならびに外科的治療につき検討を加えた.脊髄損傷慢性期において新たな症状,特に上肢の運動知覚障害の発現または症状の増悪,上肢または後頸部の限局痛が見られた場合は脊髄空洞症の存在を疑うべきであろう.上肢症状は左右いずれかに偏在することが多く,MRI上も空洞は中心部に存在せず,やはり偏在していることより,空洞の成因として中心管拡大説は否定的である,画像診断にはMRIが最も有効であり,空洞の形態や,くも膜癒着の状態も観察し得る.空洞発生メカニズムにおいては損傷部のcystic necrosisおよびcavitationの形成と脊髄のくも膜癒着,または肥厚が大いに関与していると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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