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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻11号

1991年11月発行

文献概要

論述

皮下に発生した悪性軟部腫瘍―治療上の問題点

著者: 前田公1 平野徹2 岩崎勝郎2 神代敏之2 林広三郎3 吉良秀秋1

所属機関: 1佐世保市立総合病院整形外科 2長崎大学医学部整形外科 3大分県立病院がんセンター

ページ範囲:P.1228 - P.1233

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 抄録:皮下に発生した悪性軟部腫瘍11例の臨床経過および治療結果から,その問題点を調べ,それに対してどのように対処すべきかについて検討した.その結果,全症例が初回治療で不完全な外科的切除を受けていたことが解った,この様な不完全な初回治療が施行された場合でも,1カ月以内に適切な追加治療が行われた7例では局所再発は見られなかった.しかし4カ月以上放置された4症例は,すべて局所再発を起こした.このうち筋層内へ浸潤していた2例の再発腫瘍は追加治療にも拘らず,再び局所再発した.以上,皮下腫瘍の初回治療に当たっては,常に悪性の可能性を念頭に置き安易な切除は慎むべきであり,また初回治療で不完全な摘出が行われた場合,速やかな追加治療の必要性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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