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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻11号

1991年11月発行

文献概要

論述

下位腰椎損傷に対する手術治療の検討

著者: 浅野聡1 金田清志1 佐藤栄修1 鐙邦芳1 橋本友幸1 藤谷正紀2

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道整形外科記念病院

ページ範囲:P.1245 - P.1251

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 抄録:比較的まれである第4腰椎以下の下位腰椎損傷に対する手術治療の特徴について検討した.手術施行後,1年以上の経過観察が可能であった24例(男13,女11)を対象とした.受傷時年齢は平均34歳,経過観察期間は平均4年10カ月であった.損傷部位はL4が18例,L5が4例,L5/6が2例で,損傷タイプは破裂骨折が22例と大多数を占めた.馬尾障害を11例,神経根障害を9例に認めた.手術は前方法8例,後方法12例,前方+後方法4例で,2例を除きspinal instrumentationを併用した.神経障害は1例を除いて改善した.下位腰椎損傷に伴う神経障害は後方除圧が可能であった.骨癒合が得られたのは19例(79%)で,偽関節はすべて前方手術例であった.transpedicular fixation systemを併用した後側方固定は,最小限の固定範囲で全例に骨癒合が得られ,生理的な腰椎前彎も保持できた.下位腰椎損傷には,transpedicular fixation systemを併用した後方除圧固定が有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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