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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻11号

1991年11月発行

文献概要

論述

人工股関節置換手術に対する骨萎縮性変化の影響

著者: 中島秀人12 原田育生1 山沢猛1 長浜彰宣1 小田孝明1 下村裕1

所属機関: 1防衛医科大学校整形外科 2現:自衛隊舞鶴病院

ページ範囲:P.1267 - P.1272

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 抄録:二次性変股症の診断にて人工股関節置換手術を施行された50歳以上の女性47名55股関節を対象に,骨萎縮性変化と術後成績との関連について検討した.全身性の評価にはSinghの分類,慈大式分類,Barnett & Nordin法による椎体変形度,MD法による第2中手骨骨量度を用い,骨粗鬆化の認められる群と認められない群に分類し比較した.また局所的な評価としてfemoral indexならびにclear zoneの出現頻度を調査した.JOA scoreでは骨粗鬆化の認められる群の方が認められない群に比し,有意に低値を示し,各項目別では歩行能力で両群間に有意差を認めた.また骨粗鬆化の認められる群における術側のfemoral indexは,術前に比し術後に有意に高値を示し,stress shieldingによる骨萎縮が起こりやすいことが示唆された.clear zoneの発生は両群間で明らかな差を認めず,clear zone発生の原因には全身性,局所性の骨萎縮の存在が関与している可能性は低いと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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