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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻11号

1991年11月発行

文献概要

臨床経験

小児脛骨遠位骨端線部分閉鎖に対しシリコン板挿入を施行した1例

著者: 関敬弘1 須川勲1 長野純二1 湊泉1 小林良充1 前原秀夫1 星亨1

所属機関: 1聖隷浜松病院整形外科

ページ範囲:P.1289 - P.1292

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 抄録:小児脛骨遠位骨端線部分閉鎖により下腿果上部の内反変形を来した1例に,シリコン板を挿入し良好な成績が得られたので報告する.左脛骨内果骨折後に左脛骨遠位骨端線部分閉鎖を来した11歳5カ月女子に対し,骨性架橋を切除しシリコン板を挿入した.その結果,術前の骨端線傾斜角は内反15°であったが,術後1年にて内反0°に矯正され,術後3年2カ月においても再架橋は見られていない.LangenskiöldやBrightの報告によれば,術後の再架橋がそれぞれ11.6%と10%と多く見られ,問題である.そこでPetersonは再架橋防止のために,中間固形挿入物の骨端部分を大きくすることで成長とともに生ずる挿入物の逸脱を防ぐ試みを示している.本症例ではそのような試みはなされなかったが,再架橋は生じなかった.しかし,今後は以上のような試みを行えば,より確実に再架橋を防止できると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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