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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻11号

1991年11月発行

文献概要

臨床経験

民間療法により治療開始が遅れた進行期骨肉腫2例の治療成績の比較検討

著者: 生越章1 斎藤英彦1 井上善也1 堀田哲夫1 大塚寛1 犬飼亜早子1

所属機関: 1新潟大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1301 - P.1305

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 抄録:最近民間療法を求め,本格的治療開始が遅れた小児骨肉腫2例を経験した.左脛骨骨肉腫の12歳,女児は,当院で骨腫瘍と診断されたが切断術を拒否し,約1年間の民間療法後に当科に再入院した.左大腿切断,術後化学療法を施行し,術後発生した肺転移巣の切除を要したものの,その後,局所再発や転移巣なく現在無病である.左脛骨骨肉腫の16歳,男児は約半年の民間療法後に当科に入院した.入院時すでに,骨,肺に多発性転移があり,術前化学療法,大腿切断,術後化学療法を施行したが,肺転移による呼吸不全のため死亡した.
 四肢切断や副作用の強い化学療法を患者や家族にいかに受け入れてもらうかは,手術のような単なる技術的問題以上に,医師の資質にかかっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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